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平野顕子のエッセイ

バックナンバー 留学主婦のアメリカン・ケーキ

45歳でアメリカ留学した平野顕子のエッセイ集
(2000年創樹社・発売終了)
を加筆・転載いたします。

お楽しみいただければ幸いです。

留学主婦のアメリカン・ケーキ表紙
主婦の見た夢

アメリカ留学の夢

イリノイへの招待

幻の留学

私への投資は800万円

英語との格闘はじまる

多国籍クラスのなかで

地下のキッチンでの日本食

作文が教科書に掲載される

若いころもっと本を読んでいれば

中国人留学生の死

アメリカ式ストレス解消法

ようやく正規の大学生として

自立するアメリカの学生

ドライブ・デビュー

驚異のシルバーパワー

ニューヨークへひとっ飛び

大陸横断旅行

アメリカンケーキへの道

アメリカン・ケーキとの出会い

おしかけて、弟子入り

グレート・アメリカンケーキへの道

グレート・アメリカン・アップル・パイの

作り方のポイント

セカンド・イズ・ザ・ベスト

ベースボールとアメリカン・ケーキ

歴史で味わうケーキ作り

未知のケーキとの遭遇(1)

未知のケーキとの遭遇(2)

卒業

遅すぎることはない

あとがき

大陸横断旅行

車を手に入れ、運転もなんとなくこなし、行動範囲はどんどん広がっていったが、それがなんと、アメリカ大陸横断という冒険に発展してしまった。それも、一緒に勉強してきた日本人の青年に誘われてである。

彼は、サンフランシスコに転校することになり、車を持っているので、友人のドイツ人青年と一緒に夏休み横断の旅にでることになっていた。ところが、そのドイツ人が急に都合が悪くなり、キャンセルしてしまったのだ。それで、とくに夏休みの予定がなさそうで、それでいて何かにチャレンジしたそうな私のところにおはちがまわってきたのだ。いわば代打である。

彼にしてみても、飛行機では費用もかかるし、向こうに着いてからも不便なので、何としても車で行きたかったらしく、また、1人だと不安だったようだ。

そこで、彼は「こんな経験二度とできないよ」と、上手に私の好奇心をくすぐった。私も、最初はさすがにためらったが、結局、好奇心には勝てなかった。もちろん、私もところどころ運転しなくてはならない。が、ところどころアメリカを見ながら、旅をするのも悪くないと思い、いざ旅立ちとなった。

このことは、娘だけには伝えていたが、母に言ったらなんと言われるか、心配されるかわからなかったので、黙っていた。

コネチカットを出て、ストレートに目的地に行くのではなく、途中、自分たちが行きたいところに立ち寄りながら、10日間かけて到着した。まず、ニューヨークによって、ニュージャージーのヤオハンで買物をしてスタート。ペンシルバニア、オハイオ、イリノイ、ミネアポリス、ユタ、コロラドなどのルートをとり、そしてようやく、サンフランシスコに無事たどりついた。帰りは私1人。3泊4日かけて、アムトラック(鉄道)に揺られて戻ってきた。 

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